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メッセージング

Service Bus / Queue Storage / Event Grid / Event Hubs の使い分けを一枚で。疎結合キュー・イベント配信・ストリームの違いを即断。

基礎
最終更新: 2026-06-04

ひと目で使い分け

やりたいこと選ぶもの
バッファして1対1で確実に処理(順序・トランザクション)Service Bus(キュー)
とにかく安く単純なキューが欲しいQueue Storage
1イベントを複数へプッシュ配信(ファンアウト)Service Bus(トピック/サブスク)
状態変化イベントの配信・内容で振り分け・SaaS/Azure連携Event Grid
毎秒大量のログ/テレメトリを取り込み・再読み込み・分析Event Hubs

詳細比較

観点Service BusQueue StorageEvent GridEvent Hubs
モデルキュー/トピック(Pub/Sub)シンプルキューイベントルーティング(Pub/Sub)ストリーム(取り込み)
配信方式プル(ロングポーリング)プル(ポーリング)プッシュ(Webhook等)プル(パーティション読取)
順序セッションで保証(FIFO)ベストエフォート保証なしパーティション内で保証
再読み込み不可(完了で削除)不可(削除で消える)不可可(保持期間内に再読取)
スループット規模高(エンタープライズ)中(〜数百万メッセージ)高(イベント単位)超高(毎秒数百万件)
代表用途業務処理の疎結合/順序保証安価な簡易バッファイベント駆動の通知/連携ログ/IoT/分析の取り込み

キューは2系統:Service Bus か Queue Storage か

観点Service Bus キューQueue Storage
位置づけ高機能なエンタープライズ messagingStorage アカウント付属の簡易キュー
メッセージサイズ標準256KB / Premium 100MB最大64KB
順序(FIFO)・重複排除セッション/重複検出で対応非対応
トピック/サブスク・トランザクション対応非対応
デッドレターありなし(自前実装)
コスト/向きやや高め・業務要件が厳しい時非常に安価・大量で要件が緩い時

迷ったらこの順で考える

  1. 状態変化を「○○が起きた」と多数の購読者へ知らせたい → Event Grid(リアクティブなイベント配信)
  2. 送信側と処理側を切り離し、順序・トランザクション・デッドレターが要る → Service Bus
  3. とにかく安く単純なキューでバッファするだけ → Queue Storage
  4. 同じメッセージを複数の処理系へ確実に配りたい(ファンアウト) → Service Bus トピック+複数サブスクリプション
  5. 毎秒大量のイベントを取り込み、複数コンシューマで再生・分析したい → Event Hubs
Event Grid と Service Bus トピックの違い

どちらも 1 対多ですが役割が違います。

  • Event Grid=「何かが起きた」という軽量イベントをプッシュで広く配信(HTTP/Webhook、Azure リソースの状態変化、SaaS 連携)。AWS の EventBridge/SNS に近い。
  • Service Bus トピック=アプリ間のコマンド/業務メッセージプルで確実に渡す(順序・重複排除・デッドレター)。AWS の SNS→SQS ファンアウトに近い。
Event Hubs は「キュー」ではなく「ストリーム」

Event Hubs は取り込んだイベントを保持期間中はパーティションに残し、各コンシューマが**オフセット(チェックポイント)**を持って好きな位置から読みます。消費しても消えないため、リアルタイム処理とバッチ再処理を併存できます(AWS の Kinesis に相当)。Kafka プロトコル互換のエンドポイントも提供。

よくある取り違え
  • 「大量ログのリアルタイム取り込み」を Service Bus で受けるのは不向き。スループット重視なら Event Hubs
  • 「Azure リソースの作成/削除をトリガーに処理」したいなら Event Grid(Blob 作成イベントなどがネイティブ対応)。
  • Queue Storage には順序保証・トピック・デッドレターが無い。要件が出たら Service Bus へ。
アンチパターン

接続文字列(SAS キー)をアプリにハードコードしないこと。Microsoft Entra ID + マネージド ID で認証し、キーは Key Vault で管理する。Event Grid/Service Bus/Event Hubs いずれも Entra ID 認証に対応しています。

AWS との対応

役割AzureAWS
疎結合キュー(高機能)Service BusSQS
簡易キューQueue StorageSQS(標準)
ファンアウト/同報Service Bus トピックSNS
イベントルーティングEvent GridEventBridge / SNS
ストリーム取り込みEvent HubsKinesis

関連: Service Bus / Queue Storage / Event Grid / Event Hubs

Azure Service

メッセージングを実務で読む

TL;DRは入口です。実際に選ぶ・使う段階では、何を解決するか、何と比較するか、導入後にどこで詰まるかまで見る必要があります。

解決すること

cheatsheets

比較で見る軸

クラウド: Azure / カテゴリ: cheatsheets / 難易度: basic

導入後に効く点

導入後の運用手順、権限、監視、更新方法まで含めて評価します。

先に潰すリスク

サービス単体ではなく、権限、ネットワーク、監視、課金、バックアップを含めて設計する必要がある。

数字・仕様の読み方
クラウド
Azure
カテゴリ
cheatsheets
難易度
basic
関連資格
設計柱

判断チェックリスト

  • 自社の用途が「cheatsheets」に近いか確認する。
  • 注意点の「サービス単体ではなく、権限、ネットワーク、監視、課金、バックアップを含めて設計する必要がある。」を運用で吸収できるか確認する。
  • 公開値や仕様値は、対象プラン・対象機種・対象リージョンまで確認する。
  • 既存システム、ID、ネットワーク、監視、バックアップとの接続方法を先に洗い出す。
  • 小さく試してから、本番移行、権限設計、障害時手順、コスト監視を決める。

次に確認する観点

cheatsheets