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ネットワークの切り分け

「つながらない」を勘で当てるのではなく、層ごとに順序立てて原因を絞り込む方法です。ping や traceroute などの基本コマンドの使いどころも整理します。

基礎トラブルシューティングping切り分け最終更新: 2026-06-06
TL;DR要点だけ先に
  • 1.切り分けの基本は レイヤを下から上へ(物理→IP→名前解決→アプリ)順に確認して範囲を狭めること。
  • 2.定番コマンドは ping(到達性)、traceroute(経路)、dig(名前解決)、curl(アプリ層)。
  • 3.“どこまでは正常か”を一段ずつ確かめると、推測ではなく事実で原因にたどり着ける。

勘ではなく順序で切り分ける

「サイトが開かない」と言っても、原因はケーブルの抜けからDNSの設定ミス、アプリの不具合まで様々です。あてずっぽうに設定をいじると、直ったか壊れたかも分からなくなります。

大切なのは 「どこまでは正常で、どこから異常か」を一段ずつ確かめる ことです。OSI参照モデルのように層を意識し、下(物理寄り)から上(アプリ寄り)へ順に潰していくと、原因の範囲を確実に狭められます。

  • 下の層が壊れていれば、上の層は必ず影響を受ける
  • だから下から確認すれば、無駄な調査を省ける

レイヤごとに確認する

各層で「ここまでは届くか」を確認していきます。順番に見ていくのがコツです。

確認する層問い主な手段
物理・リンクケーブル・Wi-Fi・IP取得はOKかリンクランプ、ip addr
ネットワーク(到達性)相手のIPまで届くかping
経路どこで止まっているかtraceroute
名前解決ドメインをIPに変換できるかdig / nslookup
アプリサービスが正しく応答するかcurl

「IPでは届くのに名前で届かない」ならDNS、「pingは通るのにcurlで500」ならアプリ側、と切り分けが進みます。

基本コマンドの使いどころ

それぞれの役割を押さえると、症状から使うべき道具がすぐ決まります。

  • ping … 相手のIPまでパケットが往復するかを確認。到達性とおおよそのレイテンシが分かる
  • traceroute … 宛先までの経路を1ホップずつ表示。どこで途切れる・遅くなるかを特定(Windowsは tracert
  • dig … ドメイン名からIPへの名前解決を確認。応答するDNSサーバや返ってくるレコードまで見える
  • curl … 実際にHTTPでアクセスし、ステータスコードやヘッダ、本文を確認。アプリ層の応答を直接見る
# 到達性を確認
ping example.com

# 経路のどこで止まるか
traceroute example.com   # Windows は tracert example.com

# 名前解決の確認
dig example.com

# アプリ層の応答を詳しく見る
curl -v https://example.com
IP で試すと DNS を切り離せる

ドメイン名では開けないのに、IPアドレス直打ちでは開ける場合、原因はほぼ名前解決(DNS)です。逆にIPでも届かないなら、より下の層(経路や到達性)を疑います。名前とIPの両方で試すだけで、DNSが原因かを一発で切り分けられます。

範囲を狭める考え方

原因の範囲は「自分・経路・相手」の3つに分けて狭めると効率的です。

  • 他のサイトは見られるか … 自分だけ全滅なら自分側、その相手だけなら相手側か経路
  • 他の端末ではどうか … 同じ回線の別端末が正常なら、問題は自端末の設定に絞れる
  • 時間帯で変わるか … 混雑時だけ遅いなら帯域・輻輳の可能性

「変えた直後に壊れたか」も強力な手がかりです。直近の変更(設定・更新・配線)を疑うと、原因に早く近づけます。

一度に複数を変えない

切り分け中に設定を同時にいくつも変えると、何が効いたのか分からなくなります。変更は1つずつ行い、そのたびに確認する。これが遠回りに見えて最短ルートです。

つまずきポイント

  • ping が通らない=故障とは限らない … ICMPを遮断しているだけのこともある。curl など別の手段でも確かめる
  • キャッシュに惑わされる … DNSやブラウザのキャッシュで古い結果が出ることがある。クリアして再確認する
  • 正常な状態を知らない … 普段の値(応答時間・経路)を把握しておくと、異常に気づきやすい

順序立てて「どこまでは正常か」を積み上げる癖をつけると、初見のトラブルでも落ち着いて原因にたどり着けます。

ネットワーク Article

ネットワークの切り分けを実務で読む

TL;DRは入口です。実際に選ぶ・使う段階では、何を解決するか、何と比較するか、導入後にどこで詰まるかまで見る必要があります。

解決すること

トラブルシューティング

比較で見る軸

難易度: basic / カテゴリ: ネットワーク / タグ数: 3

導入後に効く点

定番コマンドは ping(到達性)、traceroute(経路)、dig(名前解決)、curl(アプリ層)。

先に潰すリスク

用語だけ覚えても、設計・実装・運用でどこに効くかを確認しないと判断を誤る。

数字・仕様の読み方
難易度
basic
カテゴリ
ネットワーク
タグ数
3

判断チェックリスト

  • 自社の用途が「トラブルシューティング / ping」に近いか確認する。
  • 強みである「切り分けの基本は レイヤを下から上へ(物理→IP→名前解決→アプリ)順に確認して範囲を狭めること。」が本当に評価軸になるか確認する。
  • 注意点の「用語だけ覚えても、設計・実装・運用でどこに効くかを確認しないと判断を誤る。」を運用で吸収できるか確認する。
  • 公開値や仕様値は、対象プラン・対象機種・対象リージョンまで確認する。
  • 既存システム、ID、ネットワーク、監視、バックアップとの接続方法を先に洗い出す。
  • 小さく試してから、本番移行、権限設計、障害時手順、コスト監視を決める。

次に確認する観点

トラブルシューティングping切り分けトラブルシューティングping切り分け
参考: 公式情報