F5(Advanced WAF / BIG-IP)
セキュリティ製品
どんな製品か
F5(エフファイブ)は、アプリケーション配信(ADC)とトラフィック制御を中心に実績を重ねてきたベンダーです。代表的な製品が BIG-IP で、ロードバランサや SSL 終端、トラフィックの最適化などを担います。
その BIG-IP 上で動くセキュリティ機能が Advanced WAF(AWAF) で、Web アプリへの攻撃の遮断を担当します。配信とセキュリティを同じ基盤でまとめて扱える点が特徴です。
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仕組み・特徴
F5 の中核は、通信の入口に置く BIG-IP という基盤です。ロードバランシング・SSL/TLS 終端・トラフィック最適化を担い、その上にモジュールとして WAF や認証などのセキュリティ機能を重ねます。iRules による細かな制御で、独自要件にも柔軟に対応できます。
- アプリ配信との一体運用: ロードバランサ・SSL 終端を行う BIG-IP 上で WAF を組み合わせて動かせる。
- アプリ層の防御: SQL インジェクション・XSS に加え、ボット対策や認証情報の悪用(クレデンシャルスタッフィング)対策を持つ。
- 配置の柔軟さ: 物理アプライアンス、仮想版、クラウド上、さらに近年は SaaS 型(Distributed Cloud)まで提供。
- オンプレでの実績: 自社データセンターや境界に機器を置く構成で長く使われてきた。
他の WAF との違い
| 観点 | F5(境界機器型) | Cloudflare/Akamai(エッジ型) | AWS WAF |
|---|---|---|---|
| 配置 | 自社境界に機器/仮想 | ベンダーのエッジ網 | AWS リソースに紐づけ |
| 強み | ADC と WAF の一体・細かな制御 | エッジで配信一体・DDoS 分散 | AWS 統合 |
| 制御の自由度 | iRules で高い | ポリシー設定中心 | ルール設定中心 |
| 向く場面 | 既存 BIG-IP 環境・オンプレ | 配信一体・手軽 | AWS 中心 |
位置づけ・注意点
「アプリの配信制御と WAF を同じ基盤で運用したい」場面で選ばれます。エッジ網に通信を経由させる CDN 型と異なり、自社が管理する境界で配信と防御を担う構成に強みがあります。
F5 の強みは、ロードバランサや SSL 終端といった配信機能と WAF を一体で扱える点です。すでに BIG-IP を運用しているなら、その延長で WAF を追加できるかを軸に検討すると整理しやすくなります。運用には ADC の知識が要る点も踏まえます。
総じて F5 は、BIG-IP による ADC と WAF を一体運用でき、細かな制御と柔軟な配置に強い、境界・オンプレ実績の豊富なベンダーです。
Security Vendor
F5(Advanced WAF / BIG-IP)を実務で読む
TL;DRは入口です。実際に選ぶ・使う段階では、何を解決するか、何と比較するか、導入後にどこで詰まるかまで見る必要があります。
解決すること
公開 Web / API の保護
比較で見る軸
対応カテゴリ: 1領域 / 主な領域: Web アプリ防御
導入後に効く点
Web アプリ層の攻撃を遮断
先に潰すリスク
ベンダー名だけで選ばず、守る対象、運用体制、既存環境との連携、検知後の対応手順まで確認する。
- 対応カテゴリ
- 1領域
- 主な領域
- Web アプリ防御
判断チェックリスト
- 自社の用途が「公開 Web / API の保護 / OWASP Top 10 対策」に近いか確認する。
- 強みである「Web アプリ層の攻撃を遮断」が本当に評価軸になるか確認する。
- 注意点の「ベンダー名だけで選ばず、守る対象、運用体制、既存環境との連携、検知後の対応手順まで確認する。」を運用で吸収できるか確認する。
- 公開値や仕様値は、対象プラン・対象機種・対象リージョンまで確認する。
- 既存システム、ID、ネットワーク、監視、バックアップとの接続方法を先に洗い出す。
- 小さく試してから、本番移行、権限設計、障害時手順、コスト監視を決める。