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Cloud Service

AWS Config

リソースの構成変更を時系列で記録し、あるべき設定からの逸脱をルールで自動評価する構成管理サービス。

中級SOA-C02SCS-C02運用上の優秀性セキュリティ
最終更新: 2026-06-13公式ドキュメント ↗
TL;DR要点だけ先に
  • 1.対象リソースの設定をスナップショットとして記録し、変更履歴を時系列で残す。
  • 2.Configルールであるべき状態を定義し、準拠・非準拠を継続的に評価する。
  • 3.アグリゲータとコンフォーマンスパックで組織横断のコンプライアンスを一元管理する。

解決する課題

  • 「いつ・誰が・どのリソースの設定を変えたのか」が追えない → 構成変更を時系列で記録したい
  • セキュリティグループの全開放や暗号化なしのバケットなど、あるべき設定からの逸脱を見逃す → ルールで自動評価したい
  • アカウントもリージョンも多数あり、コンプライアンス状態の全体像が見えない → 組織横断で一元把握したい
  • 監査のたびに「この時点の構成はどうだったか」を手作業で再現するのが大変 → 過去の構成を即座に参照したい

主要概念と用語

  • 構成項目(Configuration Item, CI): ある時点のリソースの設定・属性・関連リソースをまとめたスナップショット。設定変更のたびに新しいCIが生成される
  • 構成レコーダー(Configuration Recorder): 記録対象のリソース種別を定義し、変更を検知してCIを記録する仕組み。これを有効化することでConfigが動き始める
  • 配信チャネル(Delivery Channel): CIや設定スナップショットの出力先。主にS3バケットへ保存し、SNSで通知する
  • Configルール(Config Rules): リソースが望ましい状態かを判定する評価ロジック。AWS提供のマネージドルールと、Lambdaで実装するカスタムルールがある
  • 準拠・非準拠(Compliant / Non-compliant): ルール評価の結果。あるべき状態を満たすかどうかを示す
  • 修復アクション(Remediation Action): 非準拠を検知したときに自動で実行する是正処理。多くはSystems Manager Automationドキュメントで実装する
  • コンフォーマンスパック(Conformance Pack): 複数のConfigルールと修復アクションをまとめたパッケージ。一括で適用・管理できる
  • アグリゲータ(Aggregator): 複数アカウント・複数リージョンの構成データと準拠状態を1か所に集約するビュー
  • アドバンストクエリ: 集約された構成データに対して、SQLライクな構文でリソースを横断検索する機能

仕様・制限・クォータ

  • リージョン単位のサービス。各リージョンで個別に構成レコーダーを有効化する。複数リージョンの状態はアグリゲータで集約する
  • 記録対象は グローバルリソース(IAMなど)と リージョナルリソース に分かれる。グローバルリソースの記録は特定リージョンに寄せるのが一般的
  • すべてのリソースを記録するか、特定の種別だけを記録するかを選べる。除外指定も可能
  • Configルールの評価は 構成変更をトリガーとする方式定期実行する方式 がある
  • 1アカウント・1リージョンあたりのルール数などにクォータがあり、上限緩和を申請できる場合がある
  • CIには保持期間の概念があり、長期保管したい場合はS3に出力したデータを別途管理する

内部の仕組み

構成レコーダーを有効化すると、Configは対象リソースの作成・更新・削除を検知し、そのたびに 構成項目(CI) を生成します。CIにはリソースの設定値だけでなく、関連リソースとの 関係性 や、対応するCloudTrailイベントへの参照も含まれます。これにより「この変更を引き起こしたAPI呼び出しは何か」まで辿れます。

生成されたCIは 配信チャネル を通じてS3に蓄積され、変更通知はSNSへ送られます。同時に、有効化された Configルール が評価を実行します。変更トリガー型のルールは対象リソースが変わるたびに、定期実行型のルールは設定した間隔で評価され、結果が 準拠・非準拠 として記録されます。

非準拠を検知したときは 修復アクション を紐づけておくと、Systems Manager Automation経由で自動是正できます。さらに評価結果やCIは EventBridge へ流せるため、通知や別ワークフローの起動につなげられます。

CloudTrail との役割分担

Configは「結果としてリソースがどういう状態になったか(構成のスナップショット)」を記録します。CloudTrailは「どのAPIが誰によって呼ばれたか(操作のログ)」を記録します。両者は補完関係にあり、Configの変更履歴からCloudTrailの該当イベントを参照して原因を特定するのが定石です。

設計パターン / ベストプラクティス

  • 全リージョン・全リソースで有効化: 監査の網羅性を確保するため、原則すべてのリージョンで構成レコーダーを有効化する
  • 組織レベルのルール展開: AWS Organizationsと連携し、組織全体へConfigルールやコンフォーマンスパックを一括配信する
  • コンフォーマンスパックでまとめる: CISや各種ベンチマークに対応したルール群をパックとして適用し、個別管理の手間を減らす
  • 自動修復の活用: 全開放のセキュリティグループや暗号化なしのリソースなど、機械的に直せる逸脱は修復アクションで自動是正する
  • アグリゲータで一元化: マルチアカウント・マルチリージョンの準拠状態を集約ビューで把握し、ダッシュボードを一本化する
  • Security Hubとの連携前提: Security Hubの多くのコントロールはConfigルールに依存するため、セキュリティ基準を使うならConfigを先に有効化する

運用・監視

  • 非準拠リソースの一覧と推移を定点観測し、悪化したら原因ルールを特定する
  • EventBridge 経由でSNS通知やLambda・Step Functionsによる対応をつなぎ、逸脱検知をイベント駆動で処理する
  • 構成タイムライン で特定リソースの変更履歴を遡り、いつ望ましくない状態になったかを追跡する
  • アドバンストクエリ で「暗号化が無効なボリューム」などの条件に合うリソースを横断的に洗い出す
  • 修復アクションの実行結果を監視し、自動是正が失敗していないかを確認する

コスト

従量課金で、主に 記録された構成項目(CI)の件数Configルールの評価回数 に対して課金されます。コンフォーマンスパックの評価も課金対象です。変更が頻繁なリソースを多数記録するほど、また評価頻度が高いほど費用が増えます。記録対象を必要なリソース種別に絞る、評価が過剰な定期実行ルールの間隔を見直すといった工夫で費用を抑えられます。最新の料金は公式の料金ページで確認してください。

セキュリティ

  • CIを出力するS3バケットは 暗号化 とアクセス制限を施し、構成情報の漏洩を防ぐ
  • Configや修復に使うサービスロールの権限は 最小権限 に絞る。特に自動修復は強い権限を持ちうるため範囲を限定する
  • 構成データ自体が監査の根拠となるため、バケットへの書き込み・削除権限を厳格に管理し、改ざんを防ぐ
  • Config自体は検知と評価が役割であり、防御はセキュリティグループやIAMなど各サービス側で実装する。Configは「逸脱を見つける目」として位置づける

Well-Architected の観点

  • 運用上の優秀性: 構成変更の継続的な記録と評価により、環境の状態をコードとルールで管理し、変更追跡と監査を仕組み化できる
  • セキュリティ: あるべき設定からの逸脱を自動検知・自動修復し、コンプライアンス状態を継続的に維持する中核となる

試験で問われるポイント

頻出
  • Configの役割は 構成変更の記録ルールによる準拠評価。操作ログそのものは CloudTrail が担う
  • 自動是正は 修復アクション(多くはSystems Manager Automation)で実現する
  • 複数ルールをまとめて適用するのは コンフォーマンスパック
  • マルチアカウント・マルチリージョンの集約は アグリゲータ
  • Security Hubの多くのコントロールは Configに依存 する
  • 評価のトリガーには 構成変更型定期実行型 がある

関連サービス・比較

観点AWS ConfigCloudTrail
記録する対象リソースの構成状態の変化APIの呼び出し操作
答える問い今この設定はどうなっているか誰がいつ何を操作したか
評価機能ルールで準拠・非準拠を判定評価機能は持たない
典型用途構成管理とコンプライアンス監査証跡と操作追跡

ハンズオン / CLI例

# マネージドルールを適用(S3バケットのサーバー側暗号化が有効かを評価)
aws configservice put-config-rule --config-rule '{
  "ConfigRuleName": "s3-bucket-sse-enabled",
  "Source": {
    "Owner": "AWS",
    "SourceIdentifier": "S3_BUCKET_SERVER_SIDE_ENCRYPTION_ENABLED"
  }
}'

# 指定ルールの非準拠リソースを一覧
aws configservice get-compliance-details-by-config-rule \
  --config-rule-name s3-bucket-sse-enabled \
  --compliance-types NON_COMPLIANT

# 構成レコーダーの状態を確認
aws configservice describe-configuration-recorder-status

AWS Service

AWS Configを実務で読む

TL;DRは入口です。実際に選ぶ・使う段階では、何を解決するか、何と比較するか、導入後にどこで詰まるかまで見る必要があります。

解決すること

管理・ガバナンス

比較で見る軸

クラウド: AWS / カテゴリ: 管理・ガバナンス / 難易度: intermediate

導入後に効く点

Configルールであるべき状態を定義し、準拠・非準拠を継続的に評価する。

先に潰すリスク

サービス単体ではなく、権限、ネットワーク、監視、課金、バックアップを含めて設計する必要がある。

数字・仕様の読み方
クラウド
AWS
カテゴリ
管理・ガバナンス
難易度
intermediate
関連資格
SOA-C02 / SCS-C02
設計柱
operational / security

判断チェックリスト

  • 自社の用途が「管理・ガバナンス / operational」に近いか確認する。
  • 強みである「対象リソースの設定をスナップショットとして記録し、変更履歴を時系列で残す。」が本当に評価軸になるか確認する。
  • 注意点の「サービス単体ではなく、権限、ネットワーク、監視、課金、バックアップを含めて設計する必要がある。」を運用で吸収できるか確認する。
  • 公開値や仕様値は、対象プラン・対象機種・対象リージョンまで確認する。
  • 既存システム、ID、ネットワーク、監視、バックアップとの接続方法を先に洗い出す。
  • 小さく試してから、本番移行、権限設計、障害時手順、コスト監視を決める。

次に確認する観点

管理・ガバナンスoperationalsecuritySOA-C02SCS-C02