採用に向く条件
選ぶ理由
- UUID、MAC アドレス、WWN といった識別子
- BIOS の設定値、起動順序、SAN ブートの指定
- 適用するファームウェアの版数
ハードウェアの製品プロフィール
物理インフラ / 基幹・仮想化基盤
Cisco UCS(Unified Computing System/ユニファイド コンピューティング システム)は、Cisco が展開するサーバー製品です。一般的な x86 サーバーとしての性格を持ちながら、サーバーとネットワークを一体で管理するという考え方が特徴のブランドです。
製品の概要
選定ガイド
採用する理由と、事前に受け入れるべきトレードオフを分けて確認します。
採用に向く条件
事前に確認する条件
詳しい解説
Cisco UCS(Unified Computing System/ユニファイド コンピューティング システム)は、Cisco が展開するサーバー製品です。一般的な x86 サーバーとしての性格を持ちながら、サーバーとネットワークを一体で管理するという考え方が特徴のブランドです。
ラックマウント型に加え、ブレード型のシャーシにサーバーを集約する構成を持ち、仮想化基盤やデータセンター用途で使われます。
UCS は用途ごとに複数のシリーズに分かれています。「UCS を導入する」と言うとき、まずどのシリーズを指しているかで話が変わります。
| シリーズ | 形態 | 位置づけ |
|---|---|---|
| C シリーズ | ラックマウント | 1台から置ける汎用機。他社ラックサーバーと同じ感覚で使える |
| B シリーズ | ブレード | 専用シャーシに複数枚を収容。従来からの集約構成 |
| X シリーズ | モジュラーシャーシ | B シリーズの後継にあたる世代。構成要素を後から入れ替える設計 |
| S シリーズ | ストレージ高密度 | 1筐体に多数のディスクを積む用途向け |
汎用サーバーとして比較検討されることが多いのは C シリーズ、UCS らしい統合管理が前面に出るのは B / X シリーズです。C シリーズは後述の Fabric Interconnect を介さず単体で運用することもでき、その場合は他社のラックサーバーに近い扱いになります。
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UCS を他社サーバーと分けているのは Fabric Interconnect(FI) の存在です。FI は各サーバーの LAN と SAN の通信をまとめて引き受ける上流スイッチであり、同時に UCS 全体の管理装置でもあります。通常は 2台を対にして冗長化し、この FI ペアと配下のサーバー群をまとめて「UCS ドメイン」と呼びます。
ブレード側のシャーシには I/O モジュールが載り、そこから FI へ接続されます。サーバー側には VIC(Virtual Interface Card) を搭載し、1枚の物理カードから複数の vNIC(LAN 用)と vHBA(SAN 用)を切り出して OS に見せます。物理配線を増やさずに、必要な本数の論理インターフェースを用意できる仕組みです。
上の図の A / B は、LAN と SAN で役割を分けたものではありません。各ファブリックがそれぞれ LAN 用 vNIC と SAN 用 vHBA を持つ独立した経路です。片系が落ちたときは、LAN 側は vNIC フェイルオーバーまたは OS のチーミング、SAN 側は vHBA の二重化と MPIO で同種の経路へ切り替わります。
UCS の運用を特徴づけているのが サービスプロファイル です。サーバーの個性にあたる情報を、筐体ではなく論理的な定義として持たせます。
これらをプロファイルとして定義し、任意のサーバーへ関連付けます。筐体が故障しても、同じプロファイルを予備機に付け替えれば、識別子ごと同じサーバーとして起動できます。OS やストレージ側から見ると入れ替わったことが分からないため、SAN ブート構成では復旧が単純になります。
テンプレートから多数のプロファイルを生成できるため、同一構成のサーバーを揃えて展開する用途にも向きます。
管理面は世代で二本立てになっており、調べるときはどちらの話かを意識する必要があります。
| 管理方式 | 動作場所 | 管理範囲 |
|---|---|---|
| UCS Manager(UCSM) | Fabric Interconnect 上 | その FI ペア配下の1ドメイン |
| Intersight(IMM) | SaaS またはオンプレのアプライアンス | 複数ドメイン・拠点をまたいで横断 |
従来は FI 上の UCS Manager でドメイン単位に管理する形が基本でした。現在 Cisco が主軸に置いているのは Intersight Managed Mode(IMM) で、X シリーズはこの方式での管理が前提になっています。既存の UCSM 環境から移行する場合、操作画面だけでなく監視連携や運用手順の見直しが必要になります。
最大の特徴は、ネットワークと統合した運用です。Cisco のネットワーク製品との親和性が高く、サーバー・ネットワークの設定を集約管理する仕組み(UCS Manager など)により、構成をテンプレート化して一括で適用できます。
これにより、多数のサーバーを同じ構成で素早く展開したり、サーバーの役割を入れ替えたりする運用がしやすくなります。サーバー単体の性能よりも、基盤全体の運用効率を重視した設計といえます。
Cisco のネットワーク機器をすでに使っている環境では、管理体系を揃えやすい点も利点です。
サーバーとネットワークをまとめて管理する製品は他社にもあります。違いは「ネットワークファブリックそのものを製品に含むかどうか」です。
| 製品 | 管理 | 統合の仕方 |
|---|---|---|
| Cisco UCS | UCS Manager / Intersight | Fabric Interconnect が上流スイッチと管理装置を兼ねる |
| HPE Synergy | HPE OneView | シャーシ内のモジュールで構成を組み替える |
| Dell PowerEdge MX | OpenManage Enterprise Modular | モジュラーシャーシ単位で計算・ストレージを構成 |
| 汎用ラックサーバー | iDRAC / iLO / XClarity | サーバー管理のみ。ネットワークは別系統 |
UCS では上流のスイッチ機能そのものが製品に含まれるため、サーバーとネットワークの設定が同じ管理体系に載ります。反面、ネットワーク側の構成も UCS の流儀に合わせることになる点は、他社の統合基盤と比べたときの性格の違いです。
汎用サーバーの主要ブランド(Dell PowerEdge、HPE ProLiant など)が「サーバー単体の汎用性」を強みとするのに対し、Cisco UCS は ネットワークとの統合管理 に独自の立ち位置を持ちます。
仮想化基盤やプライベートクラウドなど、多数のサーバーを統一的に運用したい場面、すでに Cisco 製ネットワークで構成された環境で力を発揮します。
UCS の構成テンプレートによる一括管理は、サーバー台数が多いほど効果が出やすい仕組みです。少数台のみの導入では恩恵が限定的なこともあるため、運用規模や既存のネットワーク構成とあわせて検討すると判断しやすくなります。
ハードウェアの選定ポイント
TL;DRは入口です。実際に選ぶ・使う段階では、何を解決するか、何と比較するか、導入後にどこで詰まるかまで見る必要があります。
業務システムと仮想化ホスト
CPUコア: 最大86 / 最大メモリ: 8TB / 内蔵ドライブ: 最大36台
BIOS の設定値、起動順序、SAN ブートの指定
保守期間と更新計画が必要