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Amazon VPC
AWS上に作る自分専用の仮想ネットワーク。サブネット・ルーティング・ゲートウェイで通信を設計する土台。
中級SAA-C03SOA-C02SAP-C02ANS-C01セキュリティ信頼性パフォーマンス効率
最終更新: 2026-05-31公式ドキュメント ↗
TL;DR要点だけ先に
- 1.AWS上に作る自分専用の仮想ネットワーク。IP範囲やサブネットを設計する。
- 2.ルートテーブルにIGW経路があればパブリック、なければプライベート。
- 3.SGはステートフル、NACLはステートレス。S3はゲートウェイ型で無料接続。

解決する課題
- リソースをネットワーク的に隔離し、外部から触れる範囲を最小化
- 「公開する層」と「隠す層」をサブネットで分離(Web ⇄ DB など)
- オンプレや他VPCと安全に接続
主要概念と用語
- CIDR: VPCのIP範囲(例
10.0.0.0/16) - サブネット: VPCをAZ単位で区切った区画。パブリック/プライベートに分ける
- ルートテーブル: サブネットの通信経路を決める
- インターネットゲートウェイ (IGW): VPCをインターネットに繋ぐ(双方向)
- NATゲートウェイ: プライベートサブネットから外向きのみ通信させる
- セキュリティグループ / ネットワークACL: 2層のファイアウォール
仕様・制限・クォータ
- 各サブネットは1つのAZに属する → 冗長化は複数AZにサブネットを用意
- リージョンごとにVPC数・サブネット数などの上限(引き上げ可)
- AWSが各サブネットで先頭4つ+末尾1つのIPを予約
内部の仕組み
「パブリックサブネット」という設定項目は実は存在しません。ルートテーブルに IGW への経路があるサブネットが結果的にパブリックになる、という仕組みです。
- パブリック:
0.0.0.0/0 → IGWの経路を持つ - プライベート: IGWへの経路を持たず、外向きが必要なら
0.0.0.0/0 → NAT Gateway
通信可否は セキュリティグループ(ステートフル・インスタンス単位) と NACL(ステートレス・サブネット単位) の2層で評価されます。
SG と NACL の決定的な違い
SGはステートフル(戻り通信を自動許可)。NACLはステートレス(行き/戻りを個別に許可する必要)。ここは超頻出。
設計パターン / ベストプラクティス
- 3層構成: パブリック(ALB) / プライベート(App) / プライベート(DB) を複数AZに
- マルチAZ: 各層のサブネットを2つ以上のAZに分散して可用性確保
- VPCエンドポイント: S3/DynamoDBはゲートウェイ型、その他は**インターフェース型(PrivateLink)**でインターネットを経由せず接続
運用・監視・トラブルシュート
- VPC Flow Logs で通信の許可/拒否を記録し、到達性の問題を切り分け
- 「繋がらない」時の確認順: ルートテーブル → SG → NACL → (NAT/IGW)
- Reachability Analyzer で経路を静的解析
コスト
- VPC自体・サブネット・SG・ルートテーブルは無料
- 課金されるのは NATゲートウェイ(時間+処理データ量)、インターフェース型エンドポイント、AZ跨ぎ/外向き転送量など
コスト削減
S3/DynamoDBへの通信は**ゲートウェイ型VPCエンドポイント(無料)**を使うと、NATの処理データ料金を回避できます。
セキュリティ
- 最小公開: DBなどはプライベートサブネットに置きIGW経路を与えない
- SGは許可のみ・最小限のポート。NACLはサブネット境界の追加防御
- 管理アクセスはSSM Session Managerで踏み台レスに
Well-Architected の観点
- セキュリティ: サブネット分離・最小公開・多層FW
- 信頼性: 複数AZにサブネットを分散、NATもAZごとに冗長化
- パフォーマンス効率: エンドポイントで内部経路を短縮、不要なAZ跨ぎを抑制
試験で問われるポイント
頻出
- プライベートの外向き = NAT Gateway、公開接続 = IGW
- SG=ステートフル / NACL=ステートレス
- S3への内部経路 = ゲートウェイ型VPCエンドポイント(NAT不要・無料)
📝 VPC ミニ確認テスト第 1 問 / 全 3 問
プライベートサブネットのEC2から、インターネットへ「送信のみ」許可したい(外からの着信は不可)。使うべきは?
関連サービス・比較
| 接続方式 | 用途 | ポイント |
|---|---|---|
| VPCピアリング | VPC間1対1接続 | 推移的ルーティング不可 |
| Transit Gateway | 多数のVPC/オンプレをハブ接続 | 大規模・推移的接続に |
| VPN | オンプレとIPsec接続 | 手軽だがインターネット経由 |
| Direct Connect | 専用線接続 | 低遅延・安定・高コスト |
ハンズオン / CLI例
# VPC作成
aws ec2 create-vpc --cidr-block 10.0.0.0/16 \
--tag-specifications 'ResourceType=vpc,Tags=[{Key=Name,Value=demo-vpc}]'
# パブリックサブネット作成(AZ-a)
aws ec2 create-subnet --vpc-id vpc-xxxx \
--cidr-block 10.0.1.0/24 --availability-zone ap-northeast-1a
# S3用ゲートウェイエンドポイント(NAT不要・無料でS3に到達)
aws ec2 create-vpc-endpoint --vpc-id vpc-xxxx \
--service-name com.amazonaws.ap-northeast-1.s3 \
--route-table-ids rtb-xxxx
AWS Service
Amazon VPCを実務で読む
TL;DRは入口です。実際に選ぶ・使う段階では、何を解決するか、何と比較するか、導入後にどこで詰まるかまで見る必要があります。
解決すること
ネットワーキング
比較で見る軸
クラウド: AWS / カテゴリ: ネットワーキング / 難易度: intermediate
導入後に効く点
ルートテーブルにIGW経路があればパブリック、なければプライベート。
先に潰すリスク
サービス単体ではなく、権限、ネットワーク、監視、課金、バックアップを含めて設計する必要がある。
数字・仕様の読み方
- クラウド
- AWS
- カテゴリ
- ネットワーキング
- 難易度
- intermediate
- 関連資格
- SAA-C03 / SOA-C02 / SAP-C02 / ANS-C01
- 設計柱
- security / reliability / performance
判断チェックリスト
- 自社の用途が「ネットワーキング / security」に近いか確認する。
- 強みである「AWS上に作る自分専用の仮想ネットワーク。IP範囲やサブネットを設計する。」が本当に評価軸になるか確認する。
- 注意点の「サービス単体ではなく、権限、ネットワーク、監視、課金、バックアップを含めて設計する必要がある。」を運用で吸収できるか確認する。
- 公開値や仕様値は、対象プラン・対象機種・対象リージョンまで確認する。
- 既存システム、ID、ネットワーク、監視、バックアップとの接続方法を先に洗い出す。
- 小さく試してから、本番移行、権限設計、障害時手順、コスト監視を決める。
他クラウドの同等サービス
役割が近いサービスです。設計の置き換えや比較検討の参考に。